まえ  つぎ 日記INDEX

7月3日


FIFAランキング最下位決定戦・ブータン勝利!

6月30日、ワールドカップはブラジル優勝で幕を閉じた。
同じく30日、ヒマラヤ山脈の奥では“最下位”決定戦が行われた。
FIFAランキング203カ国中、202位のブータンと最下位の英領モントセラトの戦いだ。
試合はホームのブータンが圧倒、4−0で勝利を収めた。

英領モントセラトなんて国は聞いたことがない、私やあなたのために少し解説。
カリブ海に浮かぶ小国モントセラト。三宅島の2倍程度しかない国土のうえ、
1996年に噴火した火山災害で1万人の人口が半減、サッカー人口は約150人。
絵に描いたような小さな国、サッカー最弱国。そりゃ、203位だわなー。気の毒。

この試合、最初から小国モントセラトにとっては圧倒的に不利な状況だった。
イレブンは大工、学生、警官らアマチュアばかり。いわゆる草サッカー選手だ。
つまり、サッカーが好きなお隣の「鈴木さん」が出場してるようなものだ。

そんな彼らが標高約2250メートルのブータン到着。8人が高山病に苦しむ羽目に…。
いつも標高15メートルあたりで暮らしてるから2250メートルはきつい。
チーム関係者からは「標高にやられた。食中毒もあった」と泣きが入る始末。

一方のブータンも山岳地帯だけに競技場は1つしかなく、アマチュア選手が900人程度。
1999年に練習試合でクウェートと対戦した際には0−20で大敗していた。
このスコアは高校野球地方予選のコールドゲームのスコアじゃないかなー。
サッカーの点数とは思えない豪快さだ。

その日、会場には横浜W杯決勝の半分にあたる約2万5000人もの観客が押し寄せた。
ブータン・ワンチュク王子も観戦。観客はフェイス・ペインティングまでして盛り上がる。

ブータン、チャ、チャ、チャ! ブータン、チャ、チャ、チャ!

ニュース映像で見たが、試合途中、ピッチを悠然と横切る犬がいた。
あのなー、試合中なんだぞ、最下位決定戦だぞ。犬、歩くなよ。

そして地の利を生かしたブータンが4-0で勝った!
多分、FIFAの最新ランキングでも順位に変動はないだろう。
試合後「双方とも勝者」を意味する半分に分けたトロフィーが両チームに授与された。

私は夢を見る。いつの日かw杯決勝のピッチに両国が立つことを。
努力する者に不可能はないのだ…。イヤ、あるかな。
ブータンとモントセラト。
友好の戦いが終わる頃、ヒマラヤに陽が沈んで行く。



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