●2月03日
昨日、午後から降り出した雪が10cmほど積もった。
雪国の人は笑うだろうが、ここは温暖な伊豆。
降りしきる雪を眺めて、なにやら落ち着かない。
あ、雪だ、雪だ!
喜んで庭を駆け回るのはバカ妹。
そのまま人間雪ダルマになればいいのに。
太めの眉にしてやろうか。
北側の雑木林。ほらね、積もってるでしょ。
今朝は3人で雪かき。
バス通りまでの道300mを除雪。雪かきの道具はない。
落ち葉用のプラスチックの箒2本。鉄製のスコップ。
いつになく妹が張り切る。
重いスコップを右に左に振り分け、雪をどけていく。
それもそのはず。月曜日はパッチワークの教室がある。
彼女が最も楽しみしている時間。
雪でクルマがバス通りまで出られない。
教室へ行けない。仲良しの生徒に会えない。
そんなことになったら大変だ。
妹は教室へと続く長い坂道を、必死で雪かき。
妻は、そのへんを適当に。明日になれば融けるのに…。
私は5mほどやってはタバコを吸って休憩。
人間ラッセル、ひとり妹だけが張り切る。
午前11:20。ラッセル女が宣言する。
雪そうじ、終了!
ちゃう、「雪かき、終了」って言えよ。
私は正しい日本語を教える。まったく。
お前は、じゃぱゆきさんか? 日本の雪、ジャパ雪さん?
妹は額の汗をぬぐいながら、
肉体労働は、労働の中の王様である、とか言っている。
なぜか洟をたらしながら。
野鳥のためのミカン。冬の贈り物。
意地悪して切らないまま丸ごと。誰も食べない。
メジロの「人妻ジェニファー」。桜が咲くまでの辛抱だぜ。
ハナミズキ。5月になると白い花が咲く。2月は雪の花。
サザンカ。ミカンの次にメジロが好きな花。
午後1時。妹はパッチワーク教室に出かけた。
写真を撮るために外に出る。
バス通りまでの長い登り坂には雪ひとつなかった。
ほんの少し顔を出した太陽に温められ、
むきだしのアスファルトから湯気が立ちのぼっている。
伊豆の雪は、あっというまに消えていく。
道路に落ちた妹の汗や洟水も、湯気になって、しゅ!
明日は、立春。