まえ  つぎ  日記INDEX

●8月17日(日):消えた老鶯


帰省渋滞が解消すると、途端に秋になった気がする。

そういえば、ついこの間まで杉のてっぺんで啼いていた夏鶯が、消えた。

鶯がいなくなると、秋だという。

「老鶯=ろうおう」は確か夏の季語。異常な長雨に打たれて、いっぺんに老いるのか。

春先からウチの近所を縄張りにして盛んに啼いていた鶯。

ぼんやりした春の空気を切り裂く鋭い鳴き声。小気味いい、高音の一閃。

春から夏、ずいぶんと楽しませてもらった。

秋は、春や夏のざらついたイヤな記憶を、さっと洗い流してくれる。

気持をリセットできる季節だ。再びスタートラインに立てそうな秋。

「さあ、後半戦で逆転しようぜ!」と励まされているようだ。

今年は不完全燃焼の夏だったから、いっそ、早く秋が来ればいい。

秋らしい秋には、それなりの楽しみがいっぱいあるのだから。

最大級のギボウシ(5年物)。直径1メートル。堂々たる風格。

意気地のない雨粒は恐れをなして素通りするほどだ。

この大物を濡らすような根性のある夕立、かもん! かもん!



まえ  つぎ  日記INDEX

inserted by FC2 system