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●9月4日(木):九月の茗荷
カレンダーをビリッと破る瞬間。ちょっと気持ちがいい。 笑って、笑って、泣くほど笑った愉快な日々は、しっかりと記憶して、 腹の立つザラついた出来事や、くだらない時間は、ゴミ箱にポイ! それでも破った跡が残ってるわけで、時間のカスがしがみついてるわけで。 指できれい毟り取るのもシャクなので、そのままにしてある。 こういう捨てきれない時間を上手に発酵させると、 それはそれで乙な味の想い出になったりするけど、 できれば中途半端に生きていた時間など、ざあっと洗い流したいわけで。 ● えい! びりっ! 冷たい8月を破り捨てた。 8月のカレンダーが「すんません」と謝ったが、いまさら遅い。 まったくもって申し訳ない。不本意です。だってオホーツク高気圧が…。(by 8月) 一方、生まれたての9月が「さあ、やるぜい!」と張り切っている。 マヌケな8月を挽回します。晴、晴、晴。連日の晴天をプレゼントします。(by 9月) 気の早い10月が、9月の肩越しにチラッと顔を出して言う。 行楽の季節。存分に遊んでおくんなさい。かもん! 高い空、高い雲。(by 10月) ● カレンダーが薄くなり、破った跡が厚くなると、日が短くなる。 9月がいくら頑張って気温を上昇させても、やはりニセモノの暑さなわけで。 秋の気配はすぐそこにあるわけで・・・。 例えば、ススキの白い穂が9月をくすぐると、まさしく白秋なわけで。 風も、空も、光りも、みんな透き通って来たわけで・・・・父さん。 なのに! ウチの庭はマヌケなわけで。今頃、ミョウガが出てきたわけで。 どうしろと? ソーメンの薬味かい? ま、食べ方はいろいろだと思われ。 ミョウガを食べると忘れっぽくなる。古代伊豆の言い伝え。ふむ。 じゃ、たくさん食べて、昨日までのイヤな出来事は、全部、忘れてしまおう。 父さん、9月のミョウガは、味なヤツです。
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