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●二十四節気・雨水 04.2.22
2月19日、雨水。太陽視黄経330度。 陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となる。 空から降るものが雪から雨に替わる頃、深く積もった雪が融け始める。 春一番が吹き、九州南部ではうぐいすの鳴き声が聞こえ始める(暦便覧より)。 ● 暦上の雨水から3日後。伊豆高原は気温19℃。散歩すると汗ばむ。 ユニクロのヒートテックシャツでは暑い。コットンのTシャツに着替えた。 朝一番で初ウグイスが鳴いた。鳴き初めらしくまだまだヘタクソ。 ほ〜〜〜 (しばらくマがあって) ほー ほけけけ (またマがあって) けきょ けきょん♪ 音痴なウグイスが伊豆高原に春を告げる。 おどおどした鳴き声は「少し早すぎたかな」と照れていたが、 いや、そんなことはない。 2週間ほど前に雷が鳴った。まさしく季節の変わり目。 ものみな動き出せ!と雷はいつもの命令口調。 受動的な季節は終わりだ。能動的に生きよ! 自分を越えて行け! 居丈高で独善的だが一理ある至言を叩きつけられて、 すっかり縮こまっていた私の身体を気持ちのいい電流が走り抜けた。 久しぶりに雨が降った。冬の雨は硬くて痛い。春の雨粒は柔らかい。 だけど、だけど、洗車したばかりなんだぜ。雨のバカ! ともあれ。 すでに陽気は地上に満ち満ちており、 遅咲きの水仙がぬうっと芽を出し、白のクリスマス・ローズが咲き誇り、 早咲きの桜は濃いピンクの花びらを散らせている。
昨夜、強い風が吹いたが真冬の風とは明らかに違う。 穏和な心根を隠せない風。手加減しているんだろうか。 一晩中吹き荒れたのに蕾ひとつ落としてはいない。寸止めの風。 強風が乾いた寒気を薙ぎ払い、春の濡れた匂いを運びこむと、 冬は静かに砕け散り、溶けて流れ、帰る場所へと帰っていく。 2月22日。伊豆高原に春が来た!
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