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●さまよう検便
6月、健康診断の季節がやってきた。近くの病院に行った。 最近、とても近しい人が網膜剥離&大腸ガンでやっかいなことになっているので、 ここはひとつ気合いを入れて検査をしてもらった。 まずは胃と肺のレントゲン。発泡剤&ばりうむ、ごっくん。
胃の中が泡立つのがわかる。すたまっく、バブル状態。げっぷ、げっぷ、したいよー。でも我慢する。 口を真一文字に結びグッと耐える。私は室井管理官か、無口な柳葉敏郎か。虹橋封鎖か。 ところが油断したら鼻からゲップが出てしまった。げぷーー! あ、しまった!
両手でバーをしっかり握って、ぐるぐる宇宙遊泳状態でレントゲン撮影。ああ、おもしろかった。
つづいて検便だ。大腸ガン検査の必須アイテム、検便。 今年はなぜか容器が違う。これまでは綿棒の先っぽにブツをくっつけて、 そのまま封入すれば採取完了。至極簡単だった。 ところが今年の容器は面倒くさい。どうも古いバージョンらしい。ウインドウズ検便98。 細長いガラスの容器に直接ブツを入れなくてはならない。 マッチ箱がガラスの容器になっただけじゃん。 説明書には、こう書いてある。可能な限り大量の便を採取して下さい。 げげげ! ぎょぎょ! ほぇ?! 大盛りかい! さらに困ったことに便器内に敷く水溶性のペーパーがない。 ブツを一時的に受け止める、あのペーパーがない! いろいろ考えて、知恵を絞って、えらい苦労をして、何とか採取しました。 ばりうむを飲んだ翌日だったので、とても素敵な白いウ●コでした。きゃ♪ 早速、病院にブツを持って行くと、
あぎゃ! 梅雨の晴れ間、すごく暑い日にわざわざ持って来たのにぃ! 仕方ない。保健センターに向かう。車内には大量のベンが同乗している。 いつもより強めにクーラーをきかせた。それでも、なんとなく、なんとなく…。 20分後、保健センターに到着。ところが!
私の白いベンは、行き場を失った。受取人不在。 あてどない放浪、さまよう検便、遙かなる旅路。 愛しの我が検便、約束の地へたどり着けるのか。
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