●2005年11月14日:箱根の紅葉
今年の紅葉は遅い。遅すぎる。先週の木曜日、紅葉を楽しもうと箱根に出かけたが、
緑色のモミジを眺めるばかり。がっかり。
艶々した緑の葉色がコ憎たらしいったらありゃしない。
それでも箱根美術館の庭でおマセな紅葉を発見したので、
すかさず、パチリ。
●
紅葉見物をもみじ狩りという。
同じく、いちご狩り、りんご狩り、きのこ狩り、らいおん狩り、
雨上がり、ハンガリー、ちょっと暗がり、八方塞がりなどと言うが、
こちらは採るべきものをきちんと収穫して、その場で食べたりする。
では、もみじ狩りは、どうか。
私が知るところでは、モミジの枝を折って、ぱくぱく食べている人など見たことがない。
モミジ食べ放題! 60分=1500円。お持ち帰りOK。こんな看板も見たことがない。
もみじ狩り、ナニを狩ればいいのだろう。
●
ふと思ったけれど、桜は薄曇りの日でも鑑賞に値するが、
紅葉は、さらさらに渇いた秋風に吹かれながら、
すっきりと晴れ渡った平日の午後に見るべきだ。
どこまでも澄み切った蒼い空があれば完璧。
赤の中の赤に染め上げられた紅葉の向こうに11月の蒼穹が見える。
移ろいゆくものと不変なるもの。そのコントラストが素晴らしい。
箱根・駒ヶ岳山頂
めも1:楓(かえで)と紅葉(もみじ)は植物分類上は同じであるが、
楓のなかで特に紅葉の美しい種類を「モミジ」と呼ぶ。
めも2:ウサギ狩りはウサギを食べるが、鷹狩りはタカを食べない。