まえ  つぎ 日記INDEX

●2005年11月24日:季節は巡る


春に見つけた絶好のお花見ポイントがある。

急坂を上り少し開けた場所に出ると、そこに山桜の老木が一本。

白を越えた白い花が、これでもかと咲いていた。

薄汚れたソメイヨシノのピンクではない。

きっぱりと白。覚悟を決めた白。まさしく白無垢。

世俗の安っぽい誘惑に断固打ち克つ白。

それでいて、どこか遣る瀬ない淡い白。


4月、そんな桜を独り占めにして思う存分楽しんだ。

先日、再び山桜のある場所に行ってみた。

冬を迎えようとしている桜は、茶褐色の枯れ葉に覆われていた。

満開の晴れ舞台を静かに待つ山桜。

来春、また来ます、きっと来ます。お元気で。






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