●2月26日 独立愚連隊・岡本喜八
「独立愚連隊」「吶喊(とっかん)」「肉弾」
「ダイナマイトどんどん」「ジャズ大名」「大誘拐」。
映画監督の岡本喜八さんが死去した。81歳。
1958年「結婚のすべて」で監督デビュー。
翌年、硬派の戦争風刺活劇「独立愚連隊」でいわゆる喜八節を確立した。
山口瞳原作のサラリーマン喜劇「江分利満氏の優雅な生活」などを手がけた後、
終戦記念日をドキュメンタリータッチで追った大作「日本のいちばん長い日」を撮った。
真田広之主演の「助太刀屋助六」が遺作となった。
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佐藤允(まこと)主演の「独立愚連隊」は、血湧き肉踊った。
舞台は北支戦線だったが、いわゆる日本版西部劇の大傑作だと思う。
いや、おもしろかった。元・鬼軍曹の佐藤允、その面構え、文句なし。
愚連隊という響きが、すごくいい。チンピラでも、不良でもなく、愚連隊。
この言葉に激しく影響を受けた私は、大人になったら愚連隊に入る!と宣言した。
すると祖母が言った。お前には愚連隊より自衛隊をおすすめしたい。
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この映画に感銘を受けたのは私だけではない。
作家の故・景山民夫は岡本監督への限りない敬愛をこめて、
小説「虎口からの脱出」「遙かなる虎跡」を書き上げ、
ついには景山版「独立愚連隊」ともいえる「野鼠戦線」を発表した。快哉!
明るいニヒリズムと無敵の反骨精神、苦難を笑い飛ばすダンディズム。
ああ、好きだったなー、岡本喜八。謹んで合掌。
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栗原はるみ氏が「料理本のアカデミー賞」といわれる、
グルマン世界料理本大賞の2004年ベスト料理本に、
英語版レシピ「はるみのジャパニーズ・クッキング」が選ばれた。
これまでは三つ星レストランの一流シェフが受賞してきたことを思えば、
栗原はるみ氏、快挙であろう。おめでとうございます。
でも「平野レミ」のほうが好きだな。テンション高くてうるさいけど。
平野レミのダンナはイラストレーターの和田誠。
料理上手な奥さんをもったダンナは幸せだよね。ああ、うらやましい。
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2月26日・我が家の夕食レシピ
焼き魚 ひじき かぼちゃの煮物 炊き込み御飯 豆腐の味噌汁 菜の花のおひたし
変化のない家庭料理アカデミー賞「ちょー大衆部門」にノミネートされそうだ。
ちぇ。毎晩、毎晩、こんな料理かよ。
こんどこそ、こんどこそ、思い切りグレてやるぅぅぅ! 愚連隊だぞ! だぞ!