●3月11日 イノシシのたたり
11日午前6時50分頃、伊豆天城村の林道にとめてあった乗用車内で、
もがき苦しんでいる男女を、近くに住む養鶏業の男性(41)が見つけて伊豆署に通報した。
男女4名は伊豆高原病院に搬送されたが、いずれも意識不明の重体だという。
調べによると、
車内には練炭を燃やした火鉢が置いてあり、食べかけの鍋がかかっていた。
ドアや窓を目張りした形跡はなく、すべての窓が全開だったが、
伊豆署は集団自殺の可能性も捨てきれないとして調べている。
倒れていた男女4名は、所持していた免許証などから、
伊豆高原イノシシ村の調教師・遠藤花子さん(18)、
北海道美唄市のイノシシ公園受付係・斉藤あけみさん(29)、
秋田県出身で住所不定のマタギ・小黒新太郎さん(40)、
岐阜県郡上八幡市のダンサー・岩尾金之助さん(73)とみられる。
その後の調べで、4人は「イノシシを食べる会」の会員だったことが判明。
伊豆署は、練炭を使った集団自殺ではなく、いわゆる集団食事会(合コン)だったと発表した。
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彼女たちは、パソコンの掲示板で仲間を募り、前夜からシシ鍋を楽しんでいたが、
食材を提供した遠藤花子さんが、突然「ごめんね、食べちゃって…」と泣き出した。
シシ鍋のイノシシは、遠藤さんが勤務先から持ちだしたイノシシ五郎くん(オス2歳)だった。
他の3名も自分たちの軽率な行動を反省したが、すでにイノシシを食べ尽くした後だった。
その後、酒の勢いも手伝って「郡上おどり」のダンサーである岩尾金之助さんが踊りはじめ、
秋田県のマタギ・小黒新太郎さんが、めったやたらと猟銃を発砲して踊りに景気をつけ、
すっかり酔っぱらった美唄市の斉藤あけみさんは、お得意の「南京タマすだれストリップ」を披露した。
そうこうするうちに、先ほどまで泣いていた遠藤花子さんが、
「いのしし旅情・天城恋歌♪」を歌います、とカラオケをはじめた。
あとはもう、下を上への大騒ぎ。あきれ返るほど盛り上がったという。
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伊豆高原病院に搬送された4名は、いずれも生命に別状はなく、急速に回復している。
医師団によると、4名が倒れたのは「シシ鍋」に混入された毒シイタケが、
何らかのアレルギー症状を引き起こした可能性があるという。
「シシ鍋」に詳しい天城村の畑中五郎さん(82)は、
イノシシとシイタケをいっしょに食べるなんて自殺行為ズラと語った。
畑中五郎さんによると、天城村には古くからこんな警句があるという。
初めちょろちょろ、なかパッパ、赤子泣いても、フタ取るな。
食中毒と↑の警句。ナンの関係もないと思うのは筆者だけではあるまい。
また畑中さんは、こうも語った。
4人が死にそうになったのは「イノシシの呪い」ではあるまいか。
あるいは、イノシシのたたきだと。←わさび醤油で?
あるいは、イノシシのナタリーだと。←ラテン系美人かい!
あるいは、イノシシのサニタリーだと。←洗面所!
あるいは、イノシシの若気の至りだと。←血気盛ん!
もとい。
あるいは、イノシシのたたりだと語った。
警察では、イノシシ関係の仕事をしている女性2名が、
なぜ「イノシシを食べる会」に入会したのか、そのへんの詳しい事情も調べる予定だ。
さらに、誰がナンの目的で毒シイタケを混入したのか、謎は深まるばかり。
以上、天城村の現場から裏伊豆新聞の「烏ー」がお伝えしました。
「烏ー」を「カラスいち」って読まないようにね。烏龍茶の「うー」ですから。老婆心。