●2006年1月3日:正月のテレビ
駅伝を見て、お笑い番組を見て、お雑煮を食べて、軽く散歩した三が日。元旦から胃がしくしく痛む。大晦日に食べ付けないものを大食いしたから?
ほんとうにたくさん食べられなくなった。小食選手権に出場したい。
健啖家という言葉があるが「啖=くらう」という文字が素晴らしいと思う。
ヤワな胃腸病とは無縁の健やかな胃を想像させて気持ちがいい。
ご長寿老人に共通するのは、みな誰もが健啖家ということ。
美食家なんぞという生温い言葉より、よっぽど好きだ。
好き嫌いを言わず、ぐわしぐわしと食べて、昏々と眠る。
正しい食欲、正しい睡眠、規則正しい生活。基本を大切に。
健啖家にはなれそうもないので、せめて、プチ健康家になりたい。
●
正月のテレビ。
NHK教育テレビ「知るを楽しむ:私のこだわり人物伝スペシャル〜ちょっと昔の日本人」。
山本晋也、山本一力、太田光、村松友視が、それぞれの人物を語り合う。
いわゆる総集編みたいなものですが、おもしろかった。
向田邦子&太田光はナマで見たが、古今亭志ん生、池波正太郎、市川雷蔵は見逃していた。
志ん生の数少ないライブ映像「風呂敷」は、ぞくぞくした。
●
正月のお笑い。
各局、これでもかとお笑い番組がびっしり。同じような漫才&コントをやっている。
やはり「アンタッチャブル」がピカイチ。文句なし。
山崎が細かなボケを惜しみなく連発する。
柴田のシュールでIQの高いツッこみが炸裂する。
なかでも、ここは笑った。
お見合いのシチュエーションで、彼女とどんな話をしたらいいか柴田がアドバイスする。
すると山崎が「あ、そうか!」と握った右手を左手のひらにトンと打ち付ける。
ガッテンだい! みたいなときにやるでしょ。バシッと。
ところが、ここで山崎はひとボケする。
打ち付けない。握ったコブシを手のひらにそっと置いたまま。軽く乗せたまま。
さあ、柴田のツッこみだ。
ナニしてんだよ、それは! 叩きつけろよ!何だよ、その格好は?
お茶かよ! 粗茶をお出ししてんのかよ!
ね、たまらんでしょ。他にもいろいろ小ネタがあったが多すぎて忘れた。「まっぴらごめん!」を「ごっぴらまめん」とか。
「アンタッチャブル」が素晴らしいのは、設定した情景が見えないことだ。
へたくそなコンビがやると、コンビニとかファミレスの情景が見えてうるさい。
ネタが貧弱だから状況設定に頼ってしまう。素の会話が多い。だから笑えない。
その点、「アンタッチャブル」や「フットボールアワー」は、
ボケ&ツッこみに強力なパワーがあるから、設定された情景などどうでもよくなる。
ひたすらネタの世界に引き込まれる。
どのような設定であろうとも、そこに「山崎と柴田」がいる。
いままでツッこみの柴田が断然うまいと思っていたが、ボケの山崎も相当なものだ。
「アンタッチャブル」、改めて見直したぜ。
あとは「次長課長」。このコンビ、けっこう好きですね。
ロシア人の青年が食堂でアルバイトをする。これは出色だった。笑えた。
●
「笑-1グランプリ」の優勝は神内智則だった。うん、いいよね。
アメリカにいる彼女にビデオレターを出すという設定。
いろんなパターンのビデオを見せていき、いつも通りに神内がツッこむ。
そして、最後に見せたビデオレターのエンディングは「劇 終」。
神内:香港映画かよ!
さらにメイキング映像まで加えられている。失敗したアクションとか。
神内:ジャッキー・チェンかよ!
最近、神内は凝りに凝っている。高度な仕掛け、ひとりツッこみ。
残念なのはネタにばらつきが多いこと。ダメなときは全然ダメだもん。
ここではあえて「アンタッチャブル」が優勝を譲ったような気がした。
抜群だったけどね。
●
正月のドラマ
夜は待望の「古畑任三郎」。三谷幸喜の会心作。
ファイナルだって。これで見納め。3夜連続ですよ。
久しぶりに西村雅彦が登場する。第二話のゲストはイチロー。楽しみ♪
石原隆&関口静夫のコンビで新しいドラマを作ってほしい。切に、切に。