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●4月18日:伊豆半島、黄砂大被害!
西日本から関東、東海、東北の広い範囲で黄砂が降り続いた。 東京都心では2000年4月14日以来、6年ぶりの観測となった。 黄砂は中国大陸の砂ぼこりが舞い上がり、偏西風に乗って日本に届く現象。今年は、過去5年でも最大の飛散量と言われている。 大黄砂は西日本で峠を越えたが、伊豆半島は18日から19日朝にかけてピークを迎える見込みで、 気象庁は厳重な警戒を呼びかけている。 ● 毎年、大量の黄砂被害に見舞われる伊豆半島では、 発達した低気圧に刺激されて連続的な集中豪砂が続いている。 伊東市黄砂防災課によると、積砂量は伊豆高原の奥地で380センチを超えた。 こうした記録的な大黄砂で伊豆半島の生命線、国道135号線が全面通行止めとなり、 伊豆高原たけのこ村集落の73人が閉じ込められ孤立状態になっている。
県道路管理課の担当者は「これだけの大黄砂はめったにない。サプライズだ!」と話した。 また多数の死傷者が確認されている。 同日朝、除黄砂作業をしていた無職・仙田三郎さん(76)が屋根から落ちて黄砂に埋まった。 幸い、たいした怪我もなく近所のうーさんに救出された。 伊豆高原と天城高原の民家が黄砂の重みで倒壊するなどした。 黄砂被害者の仮設住宅38戸が倒壊した。 伊豆高原鉄道は終日全面運休、約260人の通勤通学者に影響が出た。 伊東市防災課は陸上自衛隊に災害派遣を要請したが、 何を勘違いしたのかバッキンガム宮殿など巨大な砂像を作りはじめた。
地元の人々は口々に不安を訴え、誰を信じて良いのかわからない状況だ。 気象庁によると、今週末は日本海の低気圧が発達せず降砂量は少ないと見られるが、 急激に気温が上昇しているので、黄砂なだれに注意するよう呼びかけている。 午後9時までの24時間に岐阜県白川村41センチ、北海道石狩市厚田39センチ、 長野県小谷村32センチの黄砂が降った。 伊東市に比べればわずかな量である。ちょー微量、スズメの涙。
市街地は黄砂が大量に降り積もり通行もままならない。 黄砂に足を取られて転倒し、骨折または死亡する老人が続出していることから、 スパイク付き長靴、カンジキ、「黄砂保険・私にも入れます」が飛ぶように売れている。 伊東市土木課は、新潟から除雪車を借り受けて、除砂車(じょしゃしゃ)に変身させた。 大人たちは黄砂花粉症マスクで口元を覆い、子供たちは黄砂アレルギーの予防接種を受ける。 毎春、大量の黄砂に悩まされている伊東市民でさえ、 今年のような大黄砂は経験がない。初めてだ。驚きを隠せない。 しかし、悪いことばかりではない。 伊豆高原うららか旅館が、大量の黄砂を利用して「砂蒸し黄砂風呂」を開業した。日帰り=300円。 中国ゴビ砂漠産の直送黄砂は、硫黄成分が強いので、 ほかほかと身体の芯までこんがり黄色に温まるという。 支配人のうーさんは「カレー風呂って名前にしたい!」と語った。 町は復興に向けて力強く動き出している。
★伊東市内を走るタクシー:まっきっき!
★黄砂被害義援金の送付先:「伊豆高原うららか旅館番頭うー」まで。 |
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