|
●5月24日:ラッシュ、ラッシュ、 建築ラッシュ!
ヌタヌタしている。ぺたぺたしている。クチャクチャしている。 ツルんでいる。群れている。もたれかかっている。 なんか、気持ちワリーぞ、お前ら!
首都圏からいろんな人が引っ越して来る。 悠々自適年金世代は、結局、言葉が通じないハワイやオーストラリアを諦めて、 魚がおいしくて温泉があって言葉が通じる伊豆へと流れて来る。 かと思えば、団塊の世代が一足早く田舎暮らしの準備を始めている。 かと思えば、海好きな若い人がスキューバ系の商売を始めている。 かと思えば、拙日記を読んで伊豆高原の魅力に取り憑かれ、 ついには本当に横浜から越して来たODGさんのような素敵な人もいる。 娘さんの喘息、快方に向かっているとのこと、良かったですね。 ● かと思えば、アーチストと名乗るゲージツ家がアトリエや窯を開くが、 そのほとんどが一生懸命に作った図画工作の域を出てないわけで、 爆発的な才能の閃きや、怒髪天を抜く創造力の煌めき、そんなものは微塵もなく、 ただただ芸術家もどきのライフスタイルを楽しみたいだけ。見てほしいだけ。 ワタシは、普通の人とは、ちょっと違うのよ、 ってか。 さらに悪いのがアート関係の講師のレベルの低さ。あはは、だよね。 高いお月謝を払っている生徒さん、お疲れ様です。 奥様同士の楽しいおしゃべり会だと思えば安いもんですね、ね、ね。 ● 人それぞれ、どんな生き方をしようが勝手だが、 最近移住して来た人の「伊豆ブログ」をあちこちで見かけるようになった。 ほとんどが60歳〜70代半ばではないだろうか。 これが、なんとも気持ち悪い。どうしようもない。 近所の居酒屋へ連れだって飲みに行った、カラオケを歌った、楽しかった。 バラが咲いたので見に来い、ビールを飲もうとか。 あるいは他人の文章を勝手に引用して、ワケわからん自説を述べたり・・・。 仕事をリタイアして自由になったはずなのに、 「お仲間」を求めて「新橋の居酒屋」らしき店に通うオヤジたち。 かつての流儀につながれてないと寂しいのかな。 仲良しの首輪を付けてツルんでないと寂しいのかな。 会社がすべてだった人生に終止符を打って、伊豆高原へ来たけれど、 軛から逃れる自由とクビキをはずされる不安が綯い交ぜになって落ち着かない。 へい、お父さん。 夜毎、連れ立って飲みに行かないで、あなたの時間を生きてほしい。 伊豆高原に越して来たんだから、本当の意味での自由を満喫してほしい。 ● あなた方より先輩の老人は、ちゃんとやっていますよ。 そういう人を何人も知っています。 決して仲間を作らず、群れず、生活を愉しんでいる元気な老人たち。 だが、ときとして家族と過ごした甘やかな時間を思い起こす夜、 元・数学者は、星を見上げて嗚咽を漏らし、 元・事業家は、月を隠す黒雲に八つ当たりし、 元・料理人は、花陰で眠る虫に自分を重ね、 元・彫刻家は、雨粒が砕ける和音の響きに打ち拉がれ、 元・会社員は、壮絶な朝焼けに死の匂いを嗅ぎ取って狼狽し、 元・音楽家は、風に吹かれただけで底なしの孤独に苛まれる。 それでも、彼らは、誰にも助けを求めず、頼らず、 長い長い夜を、堪え抜いて来た。
それぞれの理由による悲しみの一夜が明ければ、 老人たちを包む黄金の太陽が伊豆大島の左手から昇ってくる。 残り少ない人生を堂々と照らす太陽、 誇り高き王道を歩めと檄をトバす昇龍のごとき太陽。 老人たちは、それを見て、呵々大笑! 太陽め、誰に向かってモノを言ってやがるんでい! なんの憂いがあるものか。 ● まもなく団塊の世代が大量に移住して来るんだろうなー。 歌声喫茶なんかオープンしたら、放火してやる。 新宿ACBなんかオープンしたら、放火してやる。 ボクの髪がぁ 肩まで伸びてぇ♪ とか歌ったら、放火してやる。 エレキギターで「ベンチャーズ」なんか弾いたら、放火してやる。 機動隊VS全学連が新宿西口で戦ったら、闘争に勝利してやる。 VANを着てリーガルの靴を履くのかな。アイビールックだ。石津謙介だ。 平凡パンチとかプレイボーイを読むのかな。 牧冬吉さん、ありがとう。
ラッシュ、ラッシュ、 建築ラッシュ、ラッシュアワー! ちっ、ちっ、ちっ! 舌打ち、舌打ち、ちっちき、ちぃ! ちっ、ちっ、ちっ! 舌打ち、舌打ち、ちっちき、ちぃ!
「まはろまはろ335」のパンがうまい、伊豆高原へ、れっつ・ご〜! 「珈琲美学」のコーヒーを飲みに、伊豆高原へ、れっつ・ご〜!
|
|