まえ  つぎ 日記INDEX

●3月12日 リバー・フェニックス


3日ほど前、近くの森でウグイスが鳴いた。初音。あ、春が聞こえた。

昨日は、ふんわり柔らかい雨。

パキーンと張りつめていた冷気が、この雨でだらりと弛んだ。

じめじめした湿気は嫌いだが、春のうるほいモイスチャーは、気持ちがいい。

と思ったら、きょうは朝方からものすごい強風。

テラス下に置いてあったバケツがころころ転がっていく音で目が覚めた。

道路まで転がり出たバケツを拾いながら車を見た。

黒のボディに濡れた花粉がへばりついている。気色悪いまだら花粉模様。

強風がまき散らす花粉の砂塵。ここは杉花粉のナミブ砂漠か。涙目とくしゃみのゴビ砂漠か。

ここ数日、目がかゆい。偏頭痛。軽度の花粉症? 目薬を何回もさしているので、いつも涙目。

オレは韓国ドラマのヒロインか? いまは懐かしい涙目ムネオか?

そんなわけで散歩もせずに、日がな、ごろごろ自宅待機。

リバー・フェニックス主演の映画を3本観た。若いながら何とも魅力的な俳優だった。

両親の政治活動の関係で南米各地を転々とし、1984年「エクスプロラーズ」で映画デビュー。

1991年「マイ・プライベート・アイダホ」で、ヴェネチア映画祭主演男優賞受賞。

1993年、ドラッグ中毒で死去。 わずか10年ほどの活躍だった。

「スタンド・バイ・ミー」「マイ・プライベート・アイダホ」「旅立ちの時」

少年時代の追想を描いたシンプルな物語「スタンド・バイ・ミー」がお気に入り。

「マイ・プライベート・アイダホ」は、男娼役で、しかもキアヌと共演。マンマだから気持ちが悪い。

「旅立ちの時」は、テロリストとして指名手配された両親とともに各地を逃げ回る映画。

リバー・フェニックスにとっては、あまりにもリアルな役柄だった。

見知らぬ町に辿り着き、何時間も黙って夜空を見上げる少年。

夕陽が沈む地平線をまばたきひとつしないで見つめる少年。

両親を捨て切れずにこのまま生きていくのか。自分の道を進むべきか。

ま、ラストは気分良く終わるわけですが…。


リバー・フェニックスの哀しい目は、彼の生い立ちによって作り上げられたとしたら、

なんとも惨いことですが、俳優としては最初から圧倒的に勝ち組ですね。

23歳で死亡。花のイノチは短いなー。


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