まえ   つぎ   日記

2007年5月27日 月の地上絵


かつて喫煙していた頃は、室内絶対禁煙だったので、テラスに出て空を見上げながら喫っていた。

晴れ渡った伊豆の星空を眺めながら夕食後の一服。あれはあれで至福のひとときだった。

とりわけ夏と冬の星空は格別で、本当に見応えがあって素敵だったが、禁煙してからはとんと星を見ることもなくなった。

月は月で、無情の昼の月も、有情の夜の月も、それぞれ風情があって好きだ。

そんなわけで本日は、月にまつわるエピソードを、ひとつ。


紀元前100年〜800年頃、ペルー南部の砂漠地帯に描かれた「ナスカの地上絵」は、

ナスカ地方で栄えた文化から生まれたといわれているが、その真相は謎に包まれている。

サル、リャマ、シャチ、魚、爬虫類、海鳥類などが描かれた巨大絵は、我々に何を語ろうとしているのか。


紀元後1969年7月20日、アポロ11号が人類初の月面着陸に成功した。

「静かの海」南西約20kmの地点に月着陸船イーグルが舞い降りた。

月面に降り立ったアームストロング船長は、

「一人の人間には小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」と流暢な英語で語った。


だが、このとき、アームストロング船長が偉大な一歩を記した「静かの海」近くに、

一匹の動物が張り付いていたことを誰も知らない。

オルドリンやコリンズ飛行士、NASAの管制官たちも、誰ひとりとしてその存在に気づく者はいなかった。

なぜなら、その姿はあまりにも大きすぎて「動物だと認識できなかった」のである。


後日、それは「月の地上絵」と呼ばれることになった。

第一の地上絵は、ペルー南部の「静かな砂漠」で見つかり、

第二の地上絵は、月面南部の「静かな海」で発見されたのは単なる偶然だろうか。

それでは、お見せしましょう。 世界初公開! これが月の地上絵」です。


第8次月面探査隊によると、問題になっている「月の地上絵」は、

炭素年代測定法と放射線解析マクログラフィーを駆使して精査した結果、

紀元前100年〜800年頃に描かれたことがわかった。

つまり「ナスカの地上絵」と「月の地上絵」は、ほぼ同時期に描かれたのである。

地球の砂漠と月の海をキャンバスにした巨大絵は、何のために、どこの誰が、描いたのだろうか。


1994年12月、「ナスカの地上絵」はユネスコの世界遺産に登録された。

登録名称は「ナスカとフマナ平原の地上絵」である。

現在「月の地上絵」を世界遺産(文化遺産)に登録すべきかどうか、

各方面で議論が尽くされてはいるが、いまだに結論は出ていない。


考古地上絵学者・ウイリアム・G・クローネンバーグ氏の談話

「月の地上絵」は学術的にも非常に興味深いが、これって月にあるわけだろ。

だったら、「世界遺産」つーか「月遺産」じゃね?

だからさ、月井さんじゃないって! その人は4丁目の靴屋のオヤジだろ。

私が言ってるのは月遺産! キミが言ってるのは月井さん。

月遺産=月面遺産よ、永遠なれ。



参考作品・これは昭和22年に発見された「伊豆地方の地上絵」です。



まえ   つぎ   日記

inserted by FC2 system