●11月20日 京都みやげ
ガールフレンドのRさん(35歳・独身)からお菓子と千枚漬けを頂戴した。
日頃から何かと可愛がってるので、どうやらその御礼らしい。律儀な人だ。
早速、千枚漬けを戴く。うまい! スーパーで売っているのとは違う。当たり前か。
さすが千枚漬本家「大藤」ならでは。はんなりとした淡味、清々しい歯ざわり。うむ、みごとだ。
同封されていた栞には、こう書いてある。
千枚漬けは当店初代・大黒屋藤三郎(京都御所の料理番)のアイデアで生まれました。
京野菜の聖護院カブラを文字通り千枚といわれるほどに薄く切って漬け込み、
カブラのやさしい甘味に昆布の旨味を加えて、京都らしい上品な味に仕上げました。
千枚漬けの白さは、底冷えのする真冬の月の色であり、
渡月橋に降る淡雪の白であり、京の山里を濡らす霧の色であり、
露が震え、霜柱が凛と立つ、知恩院の冷え切った夜明けの色であり、
それぞれの想いを胸に道行く人々が吐き出す息の白さであり、
聖護院かぶらのふくよかな白さは、日々を生きる人たちの息の温かさだ。
千枚漬けには、京都の冬が漬け込まれている。
早速、ご飯といっしょに食べた。お茶を飲みながらまた食べた。
瞬く間に10枚食べた。あっというまに「990枚漬け」になった。
Rさんは京都が好きで毎年のように母娘で遊びに行く。また、おみやげお願いします。
えーと、来年のために参考までに申し上げると、
「しば漬け、壬生菜、京茄子の浅漬け、刻みすぐき」なんかも好きですが…。
●本日のうんちく
昔、京都の人は千枚漬けを薬包オブラートや他の用途に使っていたらしい。