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●再発見! マカロニ・ウエスタン。
「踊る捜査線・レインボーブリッジを封鎖せよ」が最悪だった。つまらない! サイテー! こんなものに観客100万人? 日本はどうなってますか。この映画を作ったキミたちを封鎖したい。 ほかに見たい映画(レンタル)もないので古い作品をだらだらと見ている。 クリント・イーストウッドの「アウトロー」と「ペイル・ライダー」を見た。 つづいて超名作「ワイルド・バンチ」。監督サム・ペキンパーが絶好調! たまらんです! これで5回目くらいかな。相変わらず、おもしろい!
もっとバカおもしろい映画があるでしょ。 マカロニ・ウエスタン。かつて一世を風靡したイタリア西部劇である。 監督・俳優として巨匠の風格イーストウッドの出世作だ。 1964年、下積みだった彼はイタリアに渡り(こういうときは渡伊っていうのか)、 主演作「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」が大ヒット。 帰国してから「ダーティ・ハリー」シリーズに出演して人気を不動のものにした。
「荒野の用心棒」「続・荒野の用心棒」 「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」 「荒野の1ドル銀貨」「続・荒野の1ドル銀貨」 以上の6本が一応まともなイタリア西部劇でしょうか。 このほかに「真昼の用心棒」「夕陽の用心棒」「南から来た用心棒」「さいはての用心棒」などなど、 珍品、駄作、愚作、その他やけっぱちの作品が無数にあるけれど見ても見なくても。 監督セルジオ・レオーネは、映像表現がニクイので好きだ。超ロングショットの多用とか。 クリント・イーストウッド、ジュリアーノ・ジェンマ、フランコ・ネロ。 マカロニ・ウェスタンに欠かせない3人。 でも、でも、私が好きなのは、好きなのは、好きなのは・・・ リー・バン・クリーフ 思いっ切りのワシ鼻、知恵者を思わせる頬骨、非情なくちひげ、無常の色気。 何よりも素晴らしいのは、あの目、この眼、そのヒトミ! 獲物を狙う鷹の眼である。←平凡な比喩だこと。ちなみに「鵜の目・鷹の目」は意味が違う。 この人が画面に登場すると、不吉な風が吹き荒れ、血の匂いを運んでくる。 「夕陽のガンマン」では全身黒づくめだった。カッコイイったら、ない! ニヒルな賞金稼ぎ「リー・バン・クリーフ」主演と言っても過言の滝ではない。 完全にイーストウッドを食っていた。恐ろしいほどの存在感に脱毛。 黒のテンガロンハットとパイプが似合う非情のガンマン。クールで知的な悪党。荒野のワシ鼻! この映画以降、リー・バン・クリーフは西部劇のスター街道を突っ走る。 1989年12月、この世を去った。65歳。合掌。 ● もうひとつ、エンニオ・モリコーネの音楽もマカロニ・ウエスタンの魅力だ。 哀調を帯びた冴え冴えとした口笛が荒野に響く、あの有名な「夕陽のガンマン」のテーマ曲。 モリコーネのサントラCDを引っ張り出して聴いている。いいなー、うっとり。 いずれにしても、マカロニ・ウエスタンは、いい! タランティーノやジョン・ウーが惚れ抜いたのも、わかる。 ある人がマカロニ・ウエスタンをこう評した。 ハリウッドのいかにも品行方正な西部劇に対抗して、 徹底的にワルにこだわったマカロニ・ウエスタンは早すぎた異端児である。(by じょん・うー)
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