●05年5月09日 夜の体操教室
今年も月曜夜の体操教室に参加することになった。
5月から12月まで毎週月曜・午後7時-9時・通算20回。場所:市民体育センター。
インストラクターは3名(男1・女2)。初回参加者は約100名といったところだが、
夏を迎える頃には半分以下になり、最終12月には20名を切っている。あれま。
伊豆人の特徴である「熱しやすく冷めやすい」を目の当たりにできる。
1.2.3.4、5.6.7.8!
1.2.3.4、5.6.7.8!
わん・つー、わん・つー!
1.2.3.4、5.6.7.8!
広い体育館に、張りのある元気な掛け声に響き渡る。
男先生が考案したオリジナル体操で、跳んだり跳ねたり走ったりして1時間。
楽なようで、けっこうキツイ。初心者は筋肉痛になること間違いなし。
女性インストラクターAによるストレッチが30分、
女性インストラクターBによるエアロビクスが30分。
夏はこのメニューにダンベルが追加される。
●
さて、初日。
すこしお腹が出ているオジサン(推定60歳)が私のすぐ横で動いている。
初めて教室に参加したことは、その姿から一目瞭然。
なんで鉢巻きしてるかなー。威勢のいい和食関係の方ですか? お祭り帰り?
お、上下おそろい紫色のジャージじゃん! あなたはパープルマンですか。
しかも運動靴持参のはずなのに、オジサンは、はだし!
アマゾンの原住民関係の人ですか? もしかして裸族? 電気、来てますか?
さらに!
初めて教室に参加したことは、その動きからも一目瞭然。
どうにもこうにも、ぎこちない。どうして、そうなるんだよ。
どうやったら、そんなにヘンに動けるのか、不思議でならない。
でもまあ、男先生指導による体操の時間はなんとかコナしていたが、
エアロビクスになったら、裸族のオジサンはお手上げです。
リズムに乗って身体を動かす。これが、できない。手足ばらばら。リズム感ゼロ!
たとえば、4歩前進して手を叩き、4歩後退して手を叩く。
単純なこの繰り返しができない。1.2.3.4.ポン! 1.2.3.4.ポン!
しまいには足がもつれちゃって、コロびそうになっている。
動きがカクカクしている。からくり人形みたい。お茶を運びそうだ。
オジサン、さすがに照れくさそう。げへへ。てへへ。
●
いいさ、いいさ、オジサン。こんなもの何回かやれば、すぐ慣れますよ。
最初は誰だってそうですから。ほら、あそこにいる太めのオバサン。
ピッチピチのタイツを履いている、あの人。
あの人だって去年の5月は、みんなの前で何回もコロんだんですから。
それが、いまやベテランみたいな顔してスムーズに動いてるでしょ。
ちゃーんとリズムにノッてるでしょ。そう、慣れですから。
身体が覚えますって。初回だもの、気にすることありませんて。
そんなことより、ダラダラと無意味な夜を過ごしているオジサンが多いなかで、
ここで、こうして汗を流していることが重要なわけで。
人間の身体は30歳を過ぎた頃から急速に衰えるといわれる。
若いときに運動をしていたからって、その後、ナニもしなければ、
よぼよぼになってしまい、あるべき筋肉は失われ、その分、体脂肪が増加して、
やがて血管が硬くなり、血流が悪くなり、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中。
ついには寝たきり。介護保険のお世話になって、死んでいく。
オジサン、ぎこちなくたって、いいじゃん。運動しようよ。
毎週月曜夜7時、ここでやろうよ。20回で3000円、安いよね。
「今日やらない者は、明日もやらない」って言うじゃん。
●
午後8時58分、体操教室終了。
オジサンは汗を拭き拭き帰って行った。帰り際、私にさりげなく目礼をして。
はい、お疲れ様でした。来週、またお会いしたいものです♪
どうやらオジサンと私は、とても仲良しになれそうな気がする。
男性の参加者は少ないから、お互いに励まし合いましょうよ。
親しくなったら、なぜ裸族なのか、なぜ鉢巻きに紫ジャージなのか、聞いてみたいし。
オジサン、来週も必ず来てくださいね。